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 矢野経済研究所(本社東京)は、介護ロボットの市場規模などの調査結果を発表した(ニュースリリース)。国内の介護ロボット市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、2011年度が1億2400万円、2012年度は1億7000万円だった。現状では市場規模は小さいが、機能向上やコストダウンが進み、2020年度には349億8000万円になると予想している。

 現状の介護ロボットの用途は、主に排泄支援と歩行支援だが、介護の現場ではほとんど普及していない。一方で、2013年度には経済産業省の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」の採択事業者が決まり、介護目的のロボット開発と普及事業が始まった。開発だけではなく普及支援に重点を置いていることが特徴で、2015年度までに安価で使いやすい介護ロボットの製品化を目指している。

 「採択事業者により開発の進捗度やロボットの構造に差があり、製品の内容や想定価格はまだ明らかではない部分があるが、今後の実証試験を経て性能や効果の改善が進み、同時に製品化に向けて仕様や価格などが詰まっていく」と同社はみている。

 2015年度に予定されている介護保険制度の見直しで介護ロボットの介護保険適用製品が増加すれば、市場拡大の追い風となるという。国による普及策も期待されており、国内の介護ロボット市場規模は、2015年度の23億円から2020年度には349億8000万円に急拡大すると予測している。

 なお、同調査における介護ロボットとは、非産業用ロボット(サービスロボット)の中で、介護福祉機器ロボットとして主に高齢者の介護(排泄支援、食事支援、移乗支援、歩行支援、見守り支援など)に使われるものを指す。それ加え、センシング・自立制御・駆動のロボット3条件を満たしていなくても、それらの技術を応用した福祉機器も介護ロボットに含めた。一方、医療機器に属するリハビリロボットや、コミュニケーションおよびセラピーを目的としたロボットは基本的には対象としていない。

 調査は2013年10~12月に、介護ロボットメーカーや販売会社、研究機関などに対して直接面談して実施した(一部電話や電子メールによるヒアリング、ならびに文献調査を併用した)。