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図1 無給電かつ無線で湿度を計測した実験の様子(図:静岡大学)
図1 無給電かつ無線で湿度を計測した実験の様子(図:静岡大学)
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図2 無線計測実験の結果。湿度が変わったときに反射波の強度が変わる様子を観察できた(左)。信号強度と実際の湿度との間に高い相関が得られた(右)。(図:静岡大学)
図2 無線計測実験の結果。湿度が変わったときに反射波の強度が変わる様子を観察できた(左)。信号強度と実際の湿度との間に高い相関が得られた(右)。(図:静岡大学)
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 静岡大学 創造科学技術大学院 光ナノ物質機能専攻 教授の近藤淳氏の研究グループは、インピーダンス変化型センサーを無給電ワイヤレス化する技術を開発した。表面弾性波(SAW:surface acoustic wave)を励振するためのすだれ状の電極を形成した素子にセンサーを接続し、環境の変化に伴ってセンサーに生じたインピーダンスの変化を無線で検出するものだ。構造物のモニタリングなどの用途を想定する。

 近藤氏らのグループが開発した技術は、SAWを励振する電極(IDT)と、伝播されたSAWを反射する電極(反射器)を形成した素子を用い、反射器にセンサーを接続する。このとき、センサーのインピーダンスが変わると反射器の反射率が変わる特性を利用する。IDTに接続したアンテナを通じてRF信号を入力し、反射してアンテナから返ってきた電波を受信することにより、信号強度の変化を見る。この変化からセンサーのインピーダンスの変化を推定する。

 近藤氏のグループは、IDTと反射器の距離が10mmで、中心周波数が50MHzのSAW素子を用いて、無給電でワイヤレス計測する実験を行った。SAW素子に湿度センサーを接続し、アンテナからRF信号を入力した。反射して返ってくる信号の強度と実際の湿度との間に相関係数0.998という高い相関が得られ、無給電ワイヤレス計測ができることを確認した。