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 EDAベンダー大手の米Cadence Design Systems社は、同業の米Forte Design Systems社を買収する(日本語ニュース・リリース)。両社間で買収の最終合意に達し、30日以内に買収は完了する見込みである。

 Forteは高位合成ツール・ベンダーの草分け的な存在。主力製品は、SystemC入力の高位合成ツール「Cynthesizer」である(Tech-On!関連記事1)。同社は2009年に英Arithmatica社を買収し、データパス合成ツールの「CellMath Designer」と数値演算ブロックのIPコアの「CellMath IP」などを取得した(同2)。その翌年には、CynthesizerとCellMath Designerを統合した製品を発表している(同3)。最新版は2013年に発表された「Cynthesizer 5」である(同4)。

 CadenceはEDA業界で売上2位の大手で、さまざまなツールをそろえている。同社はCynthesizerと競合する高位合成ツールである「C-to-Silicon Compiler」を2008年に発表している(同5)。こちらはSystemCだけではなく、C言語やC++でも入力できるとする。製品の機能という意味では、CynthesizerとC-to-Silicon Compilerはほぼ重なるが、EDA業界ではこうしたM&Aは珍しくない。M&Aによって、顧客が広がるからだ。なお、Cadenceは今回の買収に関して、以下のように説明している。

 「Forteは、データパスをメインとした設計、演算IPコア、SystemC IPコア、およびIPコア開発用のツールで高い品質を実現している。ForteのCynthesizerは、メモリー・スケジューリング、特に高度な並列動作設計や、パイプライン設計に強い。これらの強みは、C-to-Silicon Compilerが持つトランザクション・レベルのモデリング、RTL合成、インクリメンタルなECOサポートの特徴をさらに向上させる」(同社)。