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図1 手前が開発品。奥の同社従来品は、これ単体では動作せずモーターを組み合わせる必要がある。
図1 手前が開発品。奥の同社従来品は、これ単体では動作せずモーターを組み合わせる必要がある。
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図2 1型対応品とAPS-C対応品の仕様。1型対応品を採用した機種をセイコープレシジョンは明らかにしなかったが、その候補としてニコンのミラーレスカメラ「Nikon1」シリーズの「V2」が考えられる。他の1型撮像素子を搭載する機種、具体的にはNikon1シリーズの「J3」「S1」「AW1」は機械式シャッターを搭載しておらず、レンズ一体型であるソニーの1型撮像素子搭載機種「DSC-RX10」「DSC-RX100」はレンズシャッターを採用しているためだ。
図2 1型対応品とAPS-C対応品の仕様。1型対応品を採用した機種をセイコープレシジョンは明らかにしなかったが、その候補としてニコンのミラーレスカメラ「Nikon1」シリーズの「V2」が考えられる。他の1型撮像素子を搭載する機種、具体的にはNikon1シリーズの「J3」「S1」「AW1」は機械式シャッターを搭載しておらず、レンズ一体型であるソニーの1型撮像素子搭載機種「DSC-RX10」「DSC-RX100」はレンズシャッターを採用しているためだ。
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図3 下が量産中の1型撮像素子対応のモーター直動シャッター。
図3 下が量産中の1型撮像素子対応のモーター直動シャッター。
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 セイコープレシジョンは、4/3型の撮像素子を内蔵するレンズ交換式カメラに向けた、フォーカルプレーン式シャッターを開発した。2014年2月16日まで開催されていた展示会「CP+2014」に展示した(図1)。

 開発品の特徴は、コイルばねを排してモーターで直接、シャッター幕を動かすこと。これにより大幅な小型化や部品点数の削減を実現する。加えてシャッター幕の速度を制御しやすいので、シャッターショックに起因するブレの抑制が期待できる。

 パナソニックのミラーレスカメラ「DMC-GM1」は、モーター直動シャッターを採用したとされている。一方、セイコープレシジョンの開発品は量産されていない。このため開発品は、マイクロフォーサーズ陣営に新しいシャッターの選択肢を与えるものといえる。

 セイコープレシジョンは、APS-C型の撮像素子を内蔵する機種に向けたシャッターを開発中である(図2)。また同社は、既に1型の撮像素子に向けたフォーカルプレーン式シャッターを量産出荷している(図3)。

CMOSセンサーの高速化が後押し


 シャッター幕を、コイルばねを介さず駆動するというアイデア自体は新しくない。ここにきて次々製品化される背景として、高速読み出しを実現するCMOSイメージセンサーが普及したことがある。

 例えば米Aptina Imaging社は、1080万画素で構成する1フレームを80フレーム/秒で読み出せるようにした(2013 INTERNATIONAL IMAGE SENSOR WORKSHOPの論文)。これにより機械式シャッターなしでも、CMOSイメージセンサーのローリングシャッターに起因する画像の歪みを抑制しやすくなった。

 CMOSイメージセンサーの高速化はまだ続く。グローバルシャッター(非ローリングシャッター)とS/Nのトレードオフを解消する技術も、各センサーメーカーが開発中である。カメラ向け機械式シャッター市場を寡占してきた3社(日本電産コパル、セイコープレシジョン、キヤノン電子)は、これに対抗しなければならない。