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「Simband」のコンセプト画像
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「Simband」のセンサー
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 韓国Samsung Electronics社は、デジタルヘルス戦略「Samsung Digital Health Initiative」を発表した。さまざまな企業がSamsung社のハードウエアとソフトウエアを使ってデジタルヘルスサービスを展開できるように、同社がデジタルヘルスビジネスのエコシステムを構築する戦略だ。同社の研究機関であるSamsung Strategy and Innovation Center(SSIC)が2014年5月28日、米国サンフランシスコで開催したイベント「Voice of the Body」で明らかにした。

 イベントにはSSICの役員らが登場し、リストバンド型生体センサー開発用のハードウエア「Simband」と、Simbandを使って集めたデータを保存・分析するソフトウエア「SAMI」(Samsung Architecture Multimodal Interactions)を紹介した。これらのオープンプラットフォームを利用して、さまざまな企業がデジタルヘルスサービスを展開するように促す。

 Simbandは、体温・心拍・血流・血圧・肌の水分などを感知できるセンサーを組み合わせている。あくまで参照デザインとして公開したもので、Samsung社が製品化する予定はないという。Simbandで集めたデータはSAMIがすぐに分析し、ユーザーにアドバイスを提供できる。セキュリティーと個人情報保護のため、測定した健康データは個人が保存・管理できるようにしている。

 SSICは、SAMIがより正確なデータ分析を行えるプラットフォームであると強調する。SAMIのデータ分析アルゴリズムを検証するため、2014年2月にはカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のメディカルセンターとパートナーシップを結んだ。大学内には「サムスン-UCSFヘルスケアイノベーションラボ」を設立、新たなセンサーやデジタルヘルスソリューションの開発についても協力することにした。

ベンチャー企業などの参加を促す

 SSICは、デジタルヘルスイノベーションを促進するため5000万米ドルを投資する計画。「Samsung Digital Health Challenge」という名前のファンドを作り、ベンチャー企業などによるSAMIを利用したサービス開発を促す。Samsung社を中心にパートナー企業を増やして、デジタルヘルスビジネスの世界での勢力を拡大するための投資ともいえる。

 イベントに登壇したSSICのソン・ヨンクォン社長は、「(ヘルスケア技術開発は)Samsung社だけでは難しいのでパートナーを増やし、外部から最高の人材を集めたい」「2014年10~12月までにはSAMIの開発キットとAPIを公開し、SAMI開発者カンファレンスを開催する予定」などと述べた。