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開発したロボット「ACHIRES」
開発したロボット「ACHIRES」
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両足が地面から離れた瞬間の様子
両足が地面から離れた瞬間の様子
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つま先で接地した瞬間の様子
つま先で接地した瞬間の様子
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ロボットの側面に超高速カメラを設置。光量を稼ぐため、専用の照明を当てている
ロボットの側面に超高速カメラを設置。光量を稼ぐため、専用の照明を当てている
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 東京大学大学院情報理工学系研究科の石川・渡辺研究室は、高速に走る二足走行ロボット「ACHIRES(アキレス)」を開発した(発表資料走行の様子の動画)。

 二足ロボットでよく用いられるZMP(zero-moment point)型の制御は用いず、代わりにカメラを利用したビジュアルフィードバック制御を用いることで、高速走行を実現した。

 走行速度は時速4.2km、足の動きの速さ(ピッチ)は毎秒6歩である。足の長さは14cmだ。人間と同じサイズのロボットでこれほど速い足の動きを実現しようとした場合、強力なトルクを持つアクチュエーターが必要になるが、仮にそれが実現できたとした場合、ACHIRESは人間の足の長さへの単純換算で時速約20km相当となる。マラソンの一流選手ほどの速さだ。ピッチについては、人間の100m走の場合で毎秒5歩ほどのため、この点では人間を凌駕していることになる。

 ACHIRESは、前傾姿勢を取りながら、倒れるように走る。ZMP型の制御では、ZMPと呼ばれる点が常にロボットの足裏に来るよう姿勢を制御するが、ACHIRESではそうした制御は行わない。体を傾け、姿勢をあえて不安定にする瞬間を作ることで、エネルギーを効率的に使う走り方を実現した。ZMPのような複雑な制御を用いず、簡易な手法で制御しているため、制御の計算量も少ない。

 ACHIRESの特徴は、カメラによるビジュアルフィードバック制御を用いている点だ。ロボットの外側に設置したカメラにより、毎秒600フレーム/秒でロボットの姿勢を計測。その計測結果を制御に生かす。足の3点にマーカーを付け、それをPCで画像処理することで、姿勢を把握する。