赤外線カメラをスマートフォンに内蔵させる。このようなビジョンの実現に向けて開発投資を続けている企業がある。車載用や軍事用のナイトビジョン向けカメラモジュールを量産中の米FLIR Systems社だ(関連情報)。
同社は、既に米Apple社の「iPhone 5」と「iPhone 5s」の外付けアクセサリーとして350米ドルを切る価格の赤外線カメラ「FLIR ONE」を2014年春から販売している(有料会員向けの関連記事1「ヒトより見える眼、クルマから広がる」)。1400mAhの外付けバッテリーも内蔵しており、iPhoneの裏側に被せて使う。
2014年8月に開催された「Infrared Array Sensor Forum」(関連記事2「「赤外線アレイセンサーフォーラム」、参加者が過去最高に」)では、「BMW」「Rolls Royce」「Audi」ブランドの高級車が搭載している車載用ナイトビジョンについてFLIAR社が紹介したのに加え、このFLIR ONEについても触れた。なおナイトビジョンには、酸化バナジウムの熱センサーアレイによる同社の赤外線カメラモジュールを内蔵している。