PR
図1 マツダ「デミオ」。ヘッドランプはLED
図1 マツダ「デミオ」。ヘッドランプはLED
[画像のクリックで拡大表示]
図2 側面。ホイールとドアの間が長い。Aピラーの曲線を延長すると前輪の中心を通る
図2 側面。ホイールとドアの間が長い。Aピラーの曲線を延長すると前輪の中心を通る
[画像のクリックで拡大表示]

 もう一つは運転者の姿勢。全長の短い右ハンドルのクルマはどうしても運転姿勢が左向きになる。右の前輪を収容するホイールハウスが足元に食い込んできて、ペダルを正面から左にずらすためだ。

 デミオは前輪と座席の距離が80mm伸びたため、車室にホイールハウスが出てこなくなった。ペダルの位置はホイールハウスの都合でなく運転姿勢の都合だけで決められるようになった。各ペダルをこれまでより20mm右にずらし、全長の長いFR(前部エンジン後輪駆動)車並みの姿勢にした。この問題は左ハンドル車では起こらないため、海外メーカーの車種、日本メーカーでも海外市場を重視する車種では目が向かず、国内市場を重んじるデミオだからできたことだ。

 さらにシートスライド量を260mmと先代より10mm伸ばすなど、運転姿勢にはこだわった。シートのチルト幅は40mm、ステアリングのチルト幅は上下45mm。ステアリングには先代になかったテレスコピック機構を追加した。テレスコピック長は50mmだ。なお、ホイールハウスとペダルの場所の取り合いが解消したためにホイールハウスの幅を広くでき、前輪の切れ角を大きくした。このためホイールベ―スを伸ばし、ホイールを大きくしたにもかかわらず、最小回転半径を15インチ車で4.7m、16インチ車で4.9mと先代並みとした。

 ここで重要なのはエンジンのための80mmと運転姿勢のための80mmで、合計160mmにならないことである。エンジンのために必要な空間は上側にあり、運転姿勢のために必要な空間は下側にある。両者をうまく噛み合わせ、合計80 mmで済ませた。

 三つ目がデザインからの要求である。前輪の位置を基準にすると、Aピラーの付け根を80mm後退させたことになる。Aピラーの曲線をそのまま前に伸ばすと、前輪のほぼ中心を通る。この仮想の線があるために、同社の言う「大径タイヤを極限まで四隅に配置した踏ん張り感のある力強いスタンス」が実現した。

 価格は消費税込みで135万~219万2400円。発売開始はガソリン車(2WD)が9月26日、ディーゼル車(2WD)が10月23日、4WD車は12月の予定。手動変速機はガソリンが5速、ディーゼルが6速。