伊仏合弁STMicroelectronics社は、60フレーム/秒の4K映像に対応するSTB(set top box)向けSoCを4製品発表した(日本語ニュースリリース)。同社は新製品のデモンストレーションを「IBC(International Broadcasting Convention) 2014」の展示会(2014年9月12日~16日にオランダのアムステルダムで開催)で行った。
今回発表されたSoCは、「STiH314/318」および「STiH414/418」である。それぞれ同社のSTB用SoCファミリーの「STiH3/Cannes」および「STiH4/Monaco」に属する製品で(日経テクノロジーオンライン関連記事)、既存製品とのソフトウエア互換性とピン互換性が維持されている。内部にCPUコアの「Cortex-A」を4個を搭載しており、最大8000DMIPS(STiH314/414)または1万2000DMIPS(STiH318/418)の演算性能を持つ。
4製品はいずれもHEVCの10ビットデコーダーを備え、HDMI 2.0(6Gビット/秒)やHDCP 2.2、4Kコンテンツ保護に必要な電子透かしに対応する。さらにSTiH414/STiH418は同社のトランスコーダー専用回路「Faroudja」を搭載しており、民生機器や携帯機器のマルチスクリーン向けトランスコード機能を提供できるという。また、STiH318/STiH418は、米Google社のVP9に対応する。
STiH314/318およびSTiH414/418は、28nmプロセスで製造される。主要なOEMパートナーに2014年第4四半期にソフトウエアを含めた形で供給を開始する予定である。