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図1◎「作業支援用HAL」を装着した人(左右の4人)
図1◎「作業支援用HAL」を装着した人(左右の4人)
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図2◎作業支援用HALの操作ボタン(青く光っている部分)。上側が出力(補助率)を調節するボタンで、下側がスタートボタン。
図2◎作業支援用HALの操作ボタン(青く光っている部分)。上側が出力(補助率)を調節するボタンで、下側がスタートボタン。
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 人体の動作を補助する「ロボットスーツHAL」を開発するCYBERDYNEは2014年9月30日、荷物を運ぶときなどの腰部の負担をモーターの補助によって軽減する「作業支援用HAL」を開発し、レンタルによる提供を開始した(図1、ニュースリリース)。大林組が2014年10月下旬から5台を利用し、実際の建設現場で効果や機能性を両社で実証していく。

 作業支援用HALは、腰部の負担を軽減することに特化した設計で、本体質量を約3kgに抑えて軽量化を図っている(図2)。太ももと腰、腹部にベルトを巻いて装着すると、腰の真横に左右2つのモーターが位置し、モーターで駆動させるフレームが背中の後方を通るようになっている。モーターは太ももに巻くベルトに炭素繊維強化樹脂(CFRP)製の板状部品で固定している。モーターは回転力でフレームを動かし、フレームはベルトでつながったユーザーの腰・腹部を後方に引っ張るように動くので、ユーザーの上体が起きる。モーターは2次電池によって駆動し、満充電で約2時間使用できる。

 同製品には3つのボタンが付いており、スタートボタンを押すことで動作する状態になる。左右のモーター部分にそれぞれ1つずつ出力を調節するボタンがついていて、「右側のボタンを押せば出力が上がり、左側を押せば下がる」といった具合に簡単に操作できる。出力はユーザーがケガをしない程度に制限されており、人の出す力を100%としたとき、25~40%程度の力で補助する。

 HALは、物を持ち上げようとしたときに流れる微弱な生体電位信号を、肌に直接貼ったセンサーで検知してモーターの出力を制御する。より重い荷物を持った時は、それだけ信号が強くなるので、それに応じて強い力で駆動することになる。CYBERDYNEは既に、リハビリテーションなど向けに医療・福祉用HALを製品化しており、この技術を初めて作業補助用の製品に応用した。

 同社は、同製品の導入により、労働環境の改善や労働災害の防止、労働力不足の解消などが期待できるとしている。レンタル料は1カ月当たり12万~14万円程度を想定しており、2014年中に50台程度のレンタルを目指している。