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MAX 10の構成
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同社のPatrick Dorsey氏
同社のPatrick Dorsey氏
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MAX 10の主な用途
MAX 10の主な用途
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外観
外観
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 米Altera社は2014年10月1日、不揮発性FPGAである「MAX 10 FPGA」を発売した(発表資料)。Altera社のMAXファミリは、登場以来、従来の「MAX V」までCPLDという位置付けだったが、今回、アーキテクチャを一新し、MAXファミリで初めてFPGAの名を冠した。

 産業機器におけるモーター制御やマシンビジョン、自動車の情報端末やADASにおける信号処理、電気自動車のパワー・コントロール・ユニット(PCU)、通信機器やサーバーなどにおける電源投入シーケンス管理といった用途に向ける。

 今回のMAX 10は、その製品名にFPGAとあるように、正真正銘のFPGAだ。

 CPLDだった従来のMAX Vは、ロジックエレメント(LE)数が40~2000個と小規模だったが、今回のMAX 10は、2000~5万個と大きく規模を増やした。

 LE数を増やした結果、同社のソフトコア32ビットCPUである「NIOS II」も搭載できるようになった。これが意味するのは、マイコン(MCU)のような使い方ができるようになったということだ。ただし、マイコンのように固定されたペリフェラルではない。FPGAのプログラマビリティを生かし、ユーザーが自由に周辺機能を定義できるチップという訳だ。

まるでワンチップマイコンのよう

 MAX 10の仕様や、内蔵されている周辺回路や機能を見ると、Altera社がワンチップマイコン的な使い方を意識して設計したことが分かる。例えば、レギュレータを内蔵し単一電源(+3.3V)で動作する点、AD変換器(1Mサンプル/秒品を1~2個)および乗算器(18x18ビット、16~144個)、温度計測用ダイオードを搭載する、といった点だ。

 さらに従来のMAX Vと同じくフラッシュメモリとして、コンフィギュレーションメモリーやユーザーフラッシュ(96K~512Kバイト)を搭載している。FPGAなので、ブロックRAM(108K~1638Kバイト)も搭載しており、外付けRAMは必要ない。こうした点もマイコンと似ている。

 Altera社はMAX 10について、「外付け部品が少なく、ボード面積を削減できる」(同社 Senior Director of Product MarketingのPatrick Dorsey氏)ことを利点としてうたっており、これもワンチップマイコンの置き換えを狙っているゆえのことだ。

 Altera社は特に車載向けマイコンを意識し、信頼性にも配慮した。MAX 10は、単にコンフィギュレーションメモリーを内蔵するだけでなく、それがデュアル構成になっているのである。万一、コンフィギュレーションメモリーへの書き込みに失敗しても、もう一方のコンフィギュレーションメモリーに残っているデータを基に、機器の稼働を続けられるようにした。いわゆる、フェールセーフ的な構成になっている。サポート期間もデフォルトで15年、最大で20年に対応している。

CPLDとCycloneの中間の領域を狙う

 単にNIOSコアを搭載し、FPGA部にユーザーロジックを入れるというだけであれば、Cycloneのような従来の廉価版FPGAでも可能だが、Cycloneは先端プロセスで製造するため、フラッシュメモリは搭載できない。このため、ワンチップマイコン的な使い方をしようにも、コンフィギュレーションメモリーが外付けとなってしまう上、ユーザーデータを格納するためのユーザーフラッシュもないため、どうしても外付け部品が多くなる。ワンチップマイコンのように手軽に搭載するという訳にはいかない。