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新製品発表会に登壇したCYBERDYNEの山海氏
新製品発表会に登壇したCYBERDYNEの山海氏
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 CYBERDYNE代表取締役社長の山海嘉之氏(筑波大学大学院教授)は、2014年9月30日に同社本社(茨城県つくば市)で開催した新製品発表会に登壇(関連記事)。建設現場などの作業支援に向けて開発した「作業支援用HAL」の狙いや、今後の新製品開発計画などを語った。

 作業支援用HALを最初に導入する大林組は、建設現場用ロボットスーツの開発について、CYBERDYNEに「5年前からラブコールを送っていた」(大林組 技術研究所 部長の上田尚輝氏)。建設業界では、作業従事者の高齢化や人手不足が深刻化しているという。国内の建設業従事者は約447万人で、そのうちの約1/3が55歳以上とされる。「建設業界の実情を知るにつれ、思った以上に現場の状況は厳しいと認識した」(CYBERDYNEの山海氏)。ロボットスーツの導入は「建設現場の問題を根本的に解決する手段になる可能性がある」(上田氏)と、建設業界からの期待は高い。

 CYBERDYNEの以前からの注力分野である介護・福祉も、作業支援用HALのターゲットだ。国内の介護従事者は約133万人。高齢者の身体を持ち上げるなどの重労働ゆえに「7~8割が腰痛持ちともいわれる」(山海氏)。作業支援用HALは建設現場などをメインターゲットにしながら、「介護・福祉での利用も想定しており、そのためコンパクトな設計にした」(同氏)。

 山海氏は、今回の作業支援用HALが対象とする「腰」とは別の身体部位を補助するロボットスーツの開発を進めているとも明かした。製品化時期については「我々は“加速している”会社。以前なら、開発公表から製品化までに3年といった時間を要していたが、今はそうではない。確定した(製品化)時期に言及することになりかねないのでコメントできない」とした。

 発表会後の囲み取材では、一般消費者向けロボットスーツの開発構想にも言及。「今後4~5年のうちにそうした製品が出てくる可能性はある。“製品化は10年先だ”と言ったら、それは開発しないと言っているのに等しい。その領域もやりたいという意思が我々にはある」(山海氏)。