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スマート絆創膏の利用イメージ。(図:Li/Wellman Center for Photomedicine.)
スマート絆創膏の利用イメージ。(図:Li/Wellman Center for Photomedicine.)
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 米国の2病院、米大学、および韓国の研究所の研究者で構成する研究チームは2014年10月1日、すり傷や火傷などの治り具合をリアルタイムで表示でる「スマート絆創膏」を開発したと発表した(公開論文)。皮膚の上に直接スプレーなどで主要な機能を作成する。フレキシブルな電子回路を医療やヘルスケアに応用する動きが増えつつあるが、今回のように皮膚を“基板”として用いる例は初めてといえる。

 このスマート絆創膏は、傷の治り具合とその組織の酸素濃度に高い相関があること、そして酸素濃度はリン光発光材料の発光強度や寿命と逆相関があることを利用する。リン光発光の程度を測定することで傷の治り具合が分かるわけだ。

 “絆創膏”の形成および利用手順は、(1)傷がある皮膚の上に、リン光材料を混ぜた液状の樹脂をスプレーなどで塗布する、(2)塗布した材料は1分ほどで乾燥し、固体化する、(3)その上に透明な封止材料を塗布して乾燥させる、(4)スマートフォンなど、フラッシュなどライト付きのカメラを用いて光を照射し、リン光発光を撮影して解析する、となる。すると傷の治り具合に対応した、酸素濃度の地図「O2マップ」が得られるという。

 開発したのは、米Harvard Medical School、米Army Institute of Surgical Research、米Harvard University Program in Biophysics、米Harvard-MIT Division of Health Sciences and Technology、および韓国Korea Advanced Institute of Science and Technology(KAIST)の研究者から成るチームである。

 この研究チームによれば、この技術の応用先は、“絆創膏”以外にもあるという。例えば、虚血性の症状がある皮膚の状態のモニターや皮膚の移植手術における「グラフト(移植組織)」の状態管理、壊死した組織の除去手術における、除去する組織の境界の決定などに使えるという。
などだ。