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岩盤のような無関心層を切り崩したい

実証実験の趣旨を説明する筑波大学大学院の久野教授
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 参加者はウエアラブルな歩数計を装着するほか、運動教室などに設置された体組成計で体組成を計測。データは中央管理システムに集めて分析し、努力や成果をポイントとして蓄積していく。分析データは参加者本人もスマートフォンやパソコンなどから閲覧できるようにする。日々の歩数増やBMI値の改善などのほか、指定の健康プログラムへの参加などでポイントが獲得できるようにする。健康プログラムや地域貢献事業は、自治体主体事業と民間健康サービスを合わせて、6市合計で約200以上を用意する。

今回の「健幸ポイント」実証実験のしくみ
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 参加者が受け取れる健幸ポイントは、年間最大2万4000ポイント(2万4000円に相当)とした。筑波大学大学院人間総合科学研究科教授の久野譜也氏によれば「自治体側が継続的に原資を確保でき、かつ参加者の意欲を増進できる金額」。見附市や新潟県三条市などで実施した「健幸マイレージ」制度の検証結果から「インセンティブは高額であればいいわけではない。付与ポイントがあまり多いと『大変なことをさせられるのでは』と不安になり、参加意欲が低下すると分かった」(同氏)ため、この教訓を生かしたとする。また、ポイントが初めから確定している場合や、成果だけを評価軸とする場合に比べ、努力と成果の両方を評価軸とした場合のほうが歩数が伸びることも明らかになったという。

「健幸ポイント」の付与条件
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 「これまでの健康インセンティブ制度は、制度自体は好意的に受け入れられており、参加者には一定の効果が見られたものの、参加者数が伸びなかった。どの自治体でも住民の約7割は、健康づくりへの関心が薄いためだ。この岩盤のような無関心層を切り崩さなければ、健康インセンティブ制度による効果は限定的なものになってしまう。今回は、十分な周知、適切なインセンティブ設計、魅力的なポイントの使い道などにより、健康に無関心な層にも働きかけたい」(久野氏)。

実証実験における各社の役割
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■変更履歴
記事初出時、「筑波大学付与ポイントがあまり多いと」とあったのは「付与ポイントがあまり多いと」でした。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。