無線センサーネットワークを活用した太陽光発電所向けのストリング監視システム(出所:日本電業工作)
無線センサーネットワークを活用した太陽光発電所向けのストリング監視システム(出所:日本電業工作)
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起伏のある丘陵やゴルフ場を越えて、1.4kmの距離で通信できた(出所:日本電業工作)
起伏のある丘陵やゴルフ場を越えて、1.4kmの距離で通信できた(出所:日本電業工作)
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 日本電業工作(東京都千代田区)は10月17日、無線センサーネットワークを活用した、太陽光発電所向けのストリング監視システムを発表した。

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)に導入される「ストリング監視システム」の導入コストは、従来は1000万円以上だったが、無線通信や自立型電源を使うことで、約30%低コスト化した。

 ストリング監視システムは、接続箱内に電流センサーを設置し、太陽光パネルを十数枚、直列に接続した「ストリング」単位で、出力の異常を把握するためのシステム。パワーコンディショナー(PCS)ごとの監視では難しい、太陽光パネルごとの出力異常を効率的に把握できるシステムとして、メガソーラーへの導入が進みつつある。

 ただし、導入コストの高さが課題となっている。高コストになる要因は、監視装置が高額なことに加え、通信ケーブルや電源ケーブルなどの設置コストが高いためという。

 そこで、同社では、無線を使うことで、通信ケーブルの設置コストをなくした。今回の無線システムは、同社独自の方式で、周波数帯920MHzの「特定小電力無線」を使った。

 メガソーラーの広い敷地でも安定的にデータを送信できるという。例えば、起伏のある丘陵やゴルフ場を越えて、1.4kmの距離で通信できた。さらに長距離の伝送が必要な場合には、高利得アンテナを使い、最大10kmの伝送を実現できる。

 親機1台に、最大30台の子機を接続できる。子機1台あたり、最大20ストリングの電流を監視できる。親機へのデータ送信が完了するまでの間、子機でデータを保存するため、データ欠損の心配がないという。

 子機は、太陽電池と鉛蓄電池による自立運用を可能としており、電源のない場所でも活用できる。バッテリー駆動も可能。通信や電源に関連した工事が不要のため、稼働済みのメガソーラーでも導入しやすい。

 また、今回のシステムを活用し、太陽光パネルやストリングの診断、PCSや昇圧設備(キュービクル)の点検や診断結果のレポートなどを盛り込んだサービス「発電量検診パック」も提供する。