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 論理エミュレーターは、大規模論理IC設計の検証ツールとしては、今のところ最強と言ってもいいだろう。例えば、ソフトウエアの論理シミュレーターよりも2ケタ以上は高速に処理できる。またFPGAベースのプロトタイピングボードに比べてデバッグが容易だ。ただし、価格が高い。数千万円から億円の単位が見える。

 半導体メーカーならば、IC開発件数が多いので、論理エミュレーターはフル稼働状態かもしれない。しかし機器メーカーでは、ASICが機器の差異化の要になるため論理エミュレーターが重要な役割を果たすとは言え、半導体メーカーのようなIC開発件数は見込めない。このため、論理エミュレーターの稼働率を考えると、導入には踏み切れないことは少なくない。

図1●左が澤&\#26625; 一美氏で右が河邊 恭氏 日経エレクトロニクスが撮影。
図1●左が澤栁 一美氏で右が河邊 恭氏
日経エレクトロニクスが撮影。
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 折角買った論理エミュレーターなんだから、もっともっと使いましょう---を実践した例を、コニカミノルタが講演で語った。この講演は「シノプシス ベリフィケーション・セミナー 2014」(日本シノプシスが2014年10月17日に東京で開催)で行われた。登壇したのは、コニカミノルタの澤栁 一美氏(開発本部 電子技術ユニット開発センター コントローラPF開発部 アシスタント・マネージャー)と河邊 恭氏(開発統括本部 システム技術開発センター アーキテクチャ開発室 アシスタント・マネージャー)である(図1)。

 河邊氏には、論理エミュレーターを導入して論理設計検証を効率化した実績がある(日経テクノロジーオンライン関連記事1同関連記事2)。「論理エミュレーターをハード屋さんだけに使わせておくのはもったいない」(同氏)との考えの下、「ファームウエアの開発にも論理エミュレーターに適用して効果を上げることができた」というのが今回の講演の主旨と言える。講演のタイトルは「VirtualizerとZeBuのHybrid Emulation環境によるソフトウエア開発の効率化」だった。Virtualizerは米Synopsys社の仮想プロトタイプ用ESLツール、ZeBuは同社の論理エミュレーターである。両ツールを組み合わせて使うことで(これがHybrid Emulation)、ファームウエアの検証が高速になり、その開発が効率化したという講演内容だった。