エナリスによる一般家庭の太陽光発電を対象にした余剰電力の買取サービスの仕組み(出所:エナリス)
エナリスによる一般家庭の太陽光発電を対象にした余剰電力の買取サービスの仕組み(出所:エナリス)
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 電力サービスのエナリスは10月29日、一般家庭の太陽光発電設備を対象にした余剰電力の買取サービスを開始すると発表した。同社の提供する家庭向けエネルギー管理システム「エナリスHEMS」を導入することが条件になる。

 エナリスは、これまで高圧(50kW以上)および、低圧の全量買取(10kW以上、50kW未満)設備について、政府の決めた法定の買取価格に上乗せした価格で買い取る「プレミアム買取サービス」を行ってきた。2014年9月時点で、北陸電力エリア、沖縄電力エリアを除く全国で展開している。今回、同サービスを一般家庭用の余剰買い取り(10kW未満)にも拡大した。

 2014年度の新規契約分については、法定価格である1kWhあたり37円(税込)に1円(税込)のプレミアムを付加し、1kWhあたり38円(税込)で買い取る。買い取った電力は、同社の新電力(PPS)向け需給管理業務の電源として活用する。

 太陽光発電の電力は、気象条件によって発電量が左右されるため、新電力が活用する場合、需給バランスを一定の精度で一致させる「30分同時同量」の達成が課題になる。エナリスは、社内に気象予報士のチームを擁し、太陽光パネル設置地点の日照量を予測するアルゴリズムを開発し、発電量を予測している。

 加えて、一般家庭における太陽光発電システムの余剰電力を正確に予測するためには、住宅に設置した太陽光発電の発電量と電力使用量の両方を予測する必要がある。エナリスは、太陽光発電の予測ノウハウに加え、「エナリスHEMS」によって、家庭内の電力使用量を把握することで、太陽光の余剰電力量を予測できるという。HEMS(住宅エネルギー管理システム)によって、「見える化」(可視化)に加え、過去の需要データを蓄積・分析すれば、将来の需要予測にも応用できる。

 エナリスHEMSは、マンション向けサービスMEMS(マンションエネルギー管理システム)で既に実績があり、電気だけでなく、ガス・水道の使用状況も「見える化」できる。家電通信の標準規格「ECONET Lite」対応家電に加え、赤外線通信対応家電の遠隔制御を生活者が直観的に操作できるよう、スマートフォンアプリによる対話型ユーザーインターフェイスを搭載しているという。

 家庭用太陽光発電の余剰買い取りサービスに関しては、パナソニックとエプコが合弁で設立したパナソニック・エプコエナジーサービスが「家庭用太陽光発電アグリゲーション事業」として、サービス展開することを表明している。同事業でも、エプコの持つHEMSのノウハウを応用して、太陽光の余剰電力量を予測する。