再生可能エネルギー事業者の自然電力(東京都文京区)は11月4日、同社グループが東京大学(阿部力也特任教授)、電力技術ベンチャーのデジタルグリッド(東京都文京区)と、「再生可能エネルギーの更なる普及のための電力系統制御技術に関する共同研究」について、基本合意を交わしたと発表した。

 デジタルグリッドは、阿部教授らの研究成果の事業化を目指す東京大学発ベンチャー企業。

 阿部教授が提唱している「デジタルグリッド」は、従来の同期送配電システムではなく、基幹送電線と非同期分散型のマイクログリッドで電力網を構成する構想。インターネット上の情報データと同じように、「ルーター」の役割を担う電力変換装置を使って、最適な容量の電力をやりとりする。

 インターネット上の情報データのように、電力にIPアドレスを付与し、電源のデータを含んだ電力情報と、電力本体とを同期させて送受電できるネットワークを構築する。

 マイクログリッドには電力貯蔵システムを備える必要があるが、電力変換装置を使い、連系するマイクログリッドや基幹系統から必要に応じて電力を融通することによって、マイクログリッドが備える電力貯蔵システムの容量を最小化できる。

 自然電力グループは、「デジタルグリッド」の技術が、太陽光発電の大量導入に伴う、電力網への出力や電圧、周波数の変動などの影響を解消できる可能性があるとする。

 今回の基本合意に基づいて、自然電力グループが建設を予定している太陽光発電所において、東京大学、デジタルグリッドの技術を活用し、出力変動を制御して電力網への影響を軽減する取り組みを実施する。