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GISと住民基本台帳を連携

 活用できそうな個人に属するデータは、電力消費のデータだけではない。防災、福祉、健康情報なども、本人同意のもとにオープンデータ(利用しやすい形で公開した公共データ)、ビッグデータ(従来扱ってきた以上の膨大なデータ)として活用できれば、新しい行政サービスやビジネスの開発に役立ちそうだ。

 会津若松市では、新しい公共サービスの技術検証を行うための「実証フィールドとしての条件を整備していく」(室井市長)。オープンデータ、ビッグデータの分析という新たな産業基盤の創出と地域活性化に結びつけ、研究開発拠点の誘致や、ソリューションや戦略を担う人材の交流人口を増やしたいと考えているのだ。

 そのためには、(1)市民の理解、(2)データ分析のできる人材の育成、(3)通信インフラの整備などが求められる。規制緩和も必要だろう。会津若松市では、それらを推進するための取り組みが動き出しつつある。

 13年10月から11月に掛けて、会津若松市は市内6カ所で「地域福祉及びその推進に寄与する『スマートシティ会津若松』の取り組み」と題したタウンミーティングを開催。室井市長自らが福祉サービスにおけるデータ活用の必要性を啓発していった。有識者で構成する「スマートシティ会津若松推進会議」では、薬局データ(お薬手帳)のオープンデータ化などについての検討を進めている。

 GIS(地理情報システム)と住民基本台帳のデータの連携も進める。市役所に届出のあった毎日の住民基本台帳情報の変動を、地図上に反映できるようにする取り組みだ。同市東山地区では、個人に了解を得たうえで、災害時に要支援者の援護のためにこのデータを活用できるシステムを構築した。

タウンミーティングの案内(資料:会津若松市)
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