PR

建築や空間の価値はどこに

 オープンデータ、ビッグデータの整備を核とした会津若松市の街づくりの取り組みは、多くがまだ構想や実証の段階とはいえ、これまでにない挑戦的なものだ。ここで建設業界はどのような提案ができるのだろうか。

 清水建設は、アクセンチュアが会津大学 「先端ICTラボ」の基本構想を策定したときに建築面でのアドバイスを行い、会津若松市とも意見交換を行っている。同社ecoBCP事業推進室室長の那須原和良氏は、「システムを組むだけでは街にならないので、建築的な考え方がどこかで必要になる。街にシステムを入れるときに、そこでの人の生活がどうなるのか、そのときに建物や設備、構造に必要な機能はどのようなものか、さらに、できた建物の運営、維持管理まで、我々は画を描くことができる」と、総合建設会社の強みや役割について語る。

 従来の地方都市での街づくりでは、市役所、美術館、商業施設、ターミナル駅といった施設に“人を呼び寄せる装置”として大きな期待が寄せられることが多かった。だが、会津若松市のスマートシテ構想では、施設の存在感は相対的に薄い。そうした中で、建築や空間の価値を、どの段階で、どのように提案していくのか。スマートシティ化が進む都市において、改めて考えていくべきではないだろうか。

会津若松市の概要
[画像のクリックで拡大表示]
人口12万3565人、世帯数 4万8225世帯 (2013年11月1日現在)。中心市街地は福島県内陸部の会津盆地に位置する。冬は積雪が多く豪雪地帯に指定されている。江戸時代には会津藩の城下町として盛え、現在でも若松城(鶴ヶ城)や白虎隊など、歴史的観光資源の知名度は高い。日本初のコンピュータ専門大学として設置された公立大学法人会津大学がある