調達価格の決定時点の再検討に関し、経産省が示した3つの案(オプション)
調達価格の決定時点の再検討に関し、経産省が示した3つの案(オプション)
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 経済産業省は11月5日、総合資源エネルギー調査会・新エネルギー小委員会の第6回会合を開催した。同会合では、第5回までの議論を踏まえ、「再生可能エネルギーの最大限の導入を実現するための論点」として、(1)再エネのバランスある導入を巡る現状の制度とルールと論点、(2)再エネの調達価格に関する論点、(3)設備認定の取消・失効による対応、(4)運転前の出力変更への対応、(5)運転後の出力変更への対応、(6)調達価格の決定時点の再検討、(7)地方自治体への情報提供――などに関して議論した。

 「再エネのバランスある導入を巡る現状の制度とルールと論点」に関しては、太陽光発電以外の再エネをいかに伸ばしていくかが論点となった。出力の変動する太陽光・風力発電、安定的な地熱・水力・バイオマスの特徴を踏まえ、バランスよく導入することに関しては、委員間の方向性になっている。

 ただ、現行の固定価格買取制度(FIT)では、「再エネ間のバランスを考えた導入を実現する仕組みはない」(経産省)ことから、調達価格の算定に際して、太陽光発電の導入を抑制するような対応の是非が議論された。経産省からは「FITでは、調達価格の算定に、再生可能エネルギーの供給の『量』の状況を勘案する条項がある」との説明があった。委員からは、「再エネ導入の全体目標が定まらないなかで、『量』を勘案できない」、「立地制約の少ない太陽光は、電力系統への負担の少ない自家消費を推進するような方向性も検討すべき」など意見が出た。

 「運転前の出力変更への対応」に関しては、現行では、運転開始前に20%以上、大幅に出力を変更する場合にのみ、変更時点の価格を再適用することになっている。経産省からは、「設備の仕様変更に調達価格の再適用する案」と「再適用を求める出力変更要件を強化する案」が示された。

 一方、「運転後の出力変更への対応」に関しては、現行では、大幅な出力変更があった場合でも、増設部分の調達期間を短くする代わりに、調達価格は当初のままとなっている。経産省からは、「調達価格の下落ペースが大きいなかでは、調達価格を当初のままとすると、過剰利益の発生が懸念される」との説明があった。委員からもこれに同調する意見があった。

 また、「調達価格の決定時点の再検討」に関しては、現行では、「認定と接続契約への申し込み時点のいずれか遅い方」となっている。経産省からは、「接続契約時に変更する」「運転開始時に変更する」「現状維持(認定と接続契約への申し込み時点のいずれか遅い方)」の3つの案が示された。委員会からは、「理想的には運転開始時」「運転開始時では、事業性が最後まで判断できず、ファイナンスが付きにくくなる」「現状維持のまま滞留案件への対応を徹底するのが現実的」など、意見が分かれた。