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 「ニコニコ動画」などを手掛けるドワンゴは、配信システムの高速化などに向けてFPGAやASICによる高速化の検討に乗り出す。ハードウエアによるトランスコーダーなどの開発を狙い、論理回路設計の経験があるハードウエア技術者の募集を開始した(同社による募集要項)。ネット企業が、FPGA/ASICの技術者を募集するのは比較的珍しい。

 IT業界ではここにきて、FPGAを用いてシステムを高速化しようとする動きが相次いでいる。データセンターにおいて、現在の演算デバイスの主役であるサーバー向けCPUやGPUだけでなく、FPGAも利用しようとする動きだ。

図1 Microsoft社が開発したFPGA搭載のIAサーバー(写真:Microsoft社)
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 例えば、米Microsoft社はWeb検索エンジン「Bing」やコンピュータビジョン(画像認識)などの高速化に向けて2015年初頭から米Altera社のFPGAを自社のデータセンターに導入する計画だ(日経エレクトロニクス関連特集:ビッグデータに切り込む第3のコンピューター関連記事)。

 中国Baidu社も画像の分類など検索エンジンの高速化に向けて、FPGAの利用を検討中。ニューラルネットワークの一種である「ディープラーニング」のアルゴリズム「CNN(convolutional neural network)」の高速化にFPGAを用いる(関連記事:BaiduもデータセンターにFPGA導入か、ディープラーニングでAlteraと提携)。

 ドワンゴの募集要件では、必須条件として「FPGAを用いた機器開発経験が3年以上」、歓迎条件として「ASICの開発経験者」とあることから、FPGAとASICの両面でニコニコ動画やニコニコ生放送などのアクセラレーションを計画しているようだ。トランスコードなどを行うICは既に市販のASSP品が多くあるが、ハード技術者を雇用しFPGA/ASICを開発するということはドワンゴ独自の要件があるとみられる。