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図1◎事業統合を発表した三菱レイヨン常務執行役員の山本巌氏(左)と三菱樹脂取締役専務執行役員の龍雅史氏(右)。
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 三菱レイヨンと三菱樹脂は2015年1月7日、両社の炭素繊維・複合材料事業を統合すると発表した(ニュースリリース、図1)。三菱レイヨンはPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維事業、三菱樹脂はピッチ系炭素繊維事業を展開している。具体的には三菱レイヨンが、三菱樹脂の同事業を会社分割の方法で継承し、2015年4月1日付で両社の炭素繊維・複合材料事業を統合した新組織を発足させる。

図2◎2020年度に最低1000億円の事業規模を目指す。
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 三菱レイヨン常務執行役員の山本巌氏は、特に自動車分野で炭素繊維・複合材料事業は高い成長が見込めると説明する。「現状の自動車分野の炭素繊維・複合材料の事業規模は小さいが、2020年度に400億円まで伸ばしたい。自動車分野がけん引することで炭素繊維・複合材料事業全体でも2020年度に最低1000億円の売上高を目指す」(同氏、図2)。この成長に対応して、ほぼ毎年、2000t規模のPAN系炭素繊維の生産設備増強を進めていく。

図3◎自動車関連の炭素繊維需要の見通し。
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 自動車分野で、現時点で需要が見えているのは欧州の自動車メーカー向けという。三菱レイヨンは、ドイツBMW社の電気自動車「i3」などに、既に炭素繊維原料を大量に供給している。2020年度までに欧州の大手自動車メーカー各社が年産2万~5万台規模の量産車に炭素繊維強化樹脂(CFRP)を採用することを見込む(図3)。2020年に向けて強化される燃費規制(二酸化炭素排出量規制)に対応するためという。加えて、日本の自動車メーカーでもCFRP採用の検討が進んでいるとしている。