PR
講演する木下氏
講演する木下氏
[画像のクリックで拡大表示]

 日本総合研究所 総合研究部門 社会・産業デザイン事業部 ヘルスケアイノベーショングループ ディレクターの木下輝彦氏は、2015年3月12日に東京都内で開催されたシンポジウム「自分で守る健康社会」(主催:東京大学 COI拠点)のパネルディスカッションに登壇。「予防ビジネスの俯瞰と健康増進(Well-being)ビジネス成長に対するJRI提案」と題して講演した。

 健康増進ビジネスのポイントは、全国で約7000万人と推定される「健康への危機感を持たない層に、いかに長期的に刺激を与え啓蒙するかだ」。木下氏はこう話す。

 狙い目は「プレママ・新ママ」だという。20~30歳代を中心とする、妊娠中または出産後まもない女性だ。妊娠・出産が女性の体調に及ぼす影響は大きく、「出産後の女性の約90%が、体調に何らかの変化やトラブルを感じている。その分、健康情報の収集意欲は高い」。0~6歳未満の子供を持つ母親は、全国に約550万人存在するという。

 幼い子供を持つ母親を有望視するもう一つの理由は、周囲への影響力の大きさにある。子供や自分の健康への関心が、親や友人の健康にも向きやすい。とりわけ「看護師や薬剤師の経験者の影響力は大きい」。そうした元・医療従事者の女性は全国に100万人規模で存在するという。

 こうした母親向け健康増進ビジネスのプラットフォームを提供するのは、ヘルスケア企業やICT企業。食事・運動・睡眠に関するデータ収集と分析、それに基づくサービスなどを提供する事業者だ。ただしそれだけでは不十分。地元企業や地域の医療機関、さらには「自治体を巻き込んだ地域包括型のケアシステムが欠かせない」。