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 毎週3つの新製品を開発するという、イスラエルの業務用映像機器メーカーのKramer Electronics社。創業者で社長兼会長のJoseph Kramer氏に話を聞いた。よくある話だが、新しいモノを開発しても、競合にすぐにマネされる。そんなマネには負けない同社の開発体制や、自慢の開発品などについて同氏が語った。

図1●Joseph Kramer氏 Kramer Electronics社の写真。
図1●Joseph Kramer氏
Kramer Electronics社の写真。
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 マネや無断コピーというと中国企業がよく引き合いに出されるが、米国企業だってほとんど同じ--。Kramer氏はこう語る(図1)。そんなマネがあっても負けない同社の開発体制を、同氏はrabbit styleと呼ぶ。マネした相手に牙をむいて戦うことはせず、ウサギが跳ねるように小さなステップで進み、競合よりも常に先行して追い付かれないようにする。

 実際、同社は、毎週3つの新製品を開発し続ける。年間で150個以上の新製品が開発され、古いものは製品ラインから外れ、常時1000~1500個くらいが製品ラインアップに並ぶという。同社の社員数は世界で700名と決して多くはない。毎週3つの新製品を開発する体制とは、次のようなものだ。

 毎週、本社のあるエルサレムでNIR(New Ideas Review)と名付けた会議が開かれる。同社の精鋭のエンジニア20名~22名が参加する。この会議には、精鋭のエンジニアが考案した新製品のアイデアが検討される。新製品のアイデアは、世界中にいる社員(オフィスは25カ国にあり、出荷先は100カ国以上)が集めた顧客要求から、その精鋭のエンジニアがひねり出す。アイデアで事業化が可能かどうかを2時間のNIR会議で検討する。

 その検討をパスしたアイデアに対しては製品プロトタイプが作られ、TAC(Technical Advisory Committee)と呼ぶメンバーが評価する。例えば、市場投入時期が適正か、売値は適正かといった点をレビューする。TACのメンバー10人で世界中に分散している。Kramer氏は開発すべき製品はいくらでもあるという。「顧客が困っていることに耳を傾ける。それを解決する手段を製品として提供すればいい」(同氏)。