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豊橋技術科学大学の電動カート走行デモ
約33秒の動画

 まず、上記の動画を見てほしい。大学内の実験室に設けた全長約20mの周回コースを、1台の電動カートが走っている。よく確認すると、この電動カートには、動力となる蓄電池が搭載されていない。

 実はこの車両、電力を床から得ている。走行中の電動車両に充電(走行中充電)システムで、開発したのは豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系 波動工学研究室 教授の大平孝氏らの研究グループである。大平氏らが研究内容を初めて披露したのは2011年ごろだった。走行中給電にはいくつかの技術候補があるが、大平氏らの研究グループはタイヤを介して電力を伝送する新たな手法を提案したのだった(関連記事)。

 同研究グループは、電界結合方式と呼ばれる技術を用いている。道路に金属板を敷き詰めてタイヤの中のスチール・ベルトとの間にコンデンサーを形成し、変位電流(高周波電流)を通すことで電力を伝送する。

 日本生まれの走行中給電の新技術。注目を集めている技術開発を主導する大平氏に、研究の背景や進捗、今後の展開を聞いた。