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 米ANSYS社は3D-CAD「SpaceClaim」について、シミュレーション・ツール群「ANSYS」のモデラー「Design Modeler」を置き換えられるように、2015年末ごろまでに機能を強化することを明らかにした。SpaceClaimは3D形状の変更操作が容易なため、CAEによるシミュレーションのモデラーに適することから、SpaceClaim開発元の米SpaceClaim社をANSYS社が2014年5月に買収した。「まだ、現在のSpaceClaimは(Design Modelerより強力な機能がある半面)Design Modelerの機能の一部をカバーしていない。今後、不足している機能を追加していき、次のバージョンで必要な機能をそろえるほぼ見込みだ」(米ANSYS社Specialty Products担当DirectorのJohn Condon氏)。

 SpaceClaimは、ANSYSにおいては「SpaceClaim Direct Modeler(SCDM)」という名称になる。2016年以降は実質的にSCDMがANSYSの3Dモデラーという位置付けになる。ただし、これまでのSpaceClaimユーザーはANSYSとは関係なく導入している場合も多い。「SpaceClaimは独立した製品としての事業も大きいため、そのための機能強化も継続する」(Condon氏)という。

 ANSYSの最新版「ANSYS 16.0」では、インストール時にユーザーが特に指定しなくてもSCDM 16.0が組み込まれる(独立製品としての「SpaceClaim Engineer」が既にインストールされている場合を除く)。SCDM 16.0は、「SpaceClaim Engineer 2015」と、番号は異なるが同じものである。

 2015年春に出荷が始まったSpaceClaim Engineer 2015(SCDM 16.0)での機能強化は、ファセット(ポリゴン)データの扱いに対するものが中心。シミュレーション用途に加えて、リバースエンジニアリングや3Dプリンティングも想定している。3Dプリンターでの出力によく使われるSTL形式などのファイルでファセットを読み込み、これに厚みを自動で付ける機能などを加えた(図1)。

図1 ファセットデータに対して厚みを自動で付加する機能
図1 ファセットデータに対して厚みを自動で付加する機能
図1 ファセットデータに対して厚みを自動で付加する機能
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