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反射板でミリ波通信のエリアを拡大
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IEEE802.11ad/WiGigのアクセスポイントと反射板
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列車内を模したデモでの通信速度
1.2Gビット/秒程度の通信が達成できている
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 KDDI研究所は無線通信技術の展示会「WTP2015」(2015年5月27~29日、東京ビッグサイト)において、60GHz帯の無線通信技術の新しい使い方を披露した。いずれも2020年にサービス開始が見込まれる第5世代移動通信(5G)の時代を見据えたものだという。

 同社が展示したシステムは2つある。1つは60GHz帯を使った無線LAN「IEEE802.11ad/WiGig」のカバーエリアを広げるシステム。もう1つが、60GHz帯通信とLTEを協調動作させる通信システムである。

 前者は、コロンブスの卵的なシステムだ。天井付近に10cm角の金属板を置くだけで、カバーエリアを広げる。60GHzでは、直進性が高いため、一般的に見通しでの通信が必要だ。この電波を高い位置に付けた金属板で積極的に反射させることで、アクセスポイントと端末の見通し通信に加えて、反射による通信も行うことが可能になり、エリアを広げられるというわけだ。

 KDDI研究所が、この仕組みの利用先として想定しているものの1つが新幹線やバスのような乗り物だ。例えば、新幹線の車両の荷物棚付近に802.11ad/WiGigのアクセスポイントを設置することを考えた場合、椅子や人などで減衰し、アクセスポイント直下の席しか通信ができない。しかし、天井に金属板を置くと、あたかも天井にもう1つアクセスポイントが置かれたようになるため、エリアを広げることができる。なお、802.11ad/WiGigで定められている電波の放射方向を変更するビームスイッチングと組み合わせることが前提となっている。設置する金属板の大きさは計算したところ、10cm×10cmでよかったという。それ以上大きくしても、カバー範囲はほとんど変わらなかった。