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Intel社が買収で得た3つの未来


 Altera社を買収することによって、Intel社は次のような3つの未来を手に入れることになるだろう。(1)データセンター向けプロセッサー事業で新基軸の製品を次々と投入していく未来、(2)組み込みプロセッサー事業で新機軸の製品を投入していく未来、(3)安定したファウンドリー事業を営む未来である。

 (1)と(2)は、コンピューティングのスマイルカーブで、自社製品が笑った口の口角の部分を占めるために欠かせない要素だ。このうち、ここまで解説してこなかった(2)について、もう少し詳しく紹介したい。

図4●FPGAの応用が想定されている自動車内の機能
出典は日本アルテラ
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 実は、FPGAはデータセンター向けマイクロプロセッサーを置き換えるだけではなく、組み込みシステムのマイコンも置き換えつつある。特に重要な点は、自動車向けマイコンでの置き換えが進む動きが見えてきたことだ。その応用先は広く、エンタテインメント、高度運転支援システム(ADAS)、電気自動車などのバッテリーやモーターの制御をカバーしている(図4)。Altera社は、ローコストの製品からハイエンドの製品まで、あらゆる品種で自動車用半導体の品質規格であるAEC-Q100に対応した製品を既に提供してきた。自動車向け製品の累積出荷実績は4000万個以上に達し、採用の広がりが加速している。

 今回の買収によって、Intel社は待望の自動車用半導体市場を手中にしたことになる。特に自動運転システムの要所に、自社製品の楔を打ち込むことが出来た点は大きい。さらに、自動車以外の組み込みシステム向け市場での事業拡大も見込める。元々、Altera社にとって、組み込みシステム向け市場は主力市場である。携帯電話の基地局やテレコム機器、テレビなど家電製品にもFPGAが搭載されている。登場当初のFPGAは、開発用チップとしての利用が中心だった経緯から、電子システムを開発するあらゆる分野のエンジニアにとって、使い慣れたおなじみのチップである。このことも、Intel社が組み込みシステム向け市場を開拓する上での力になるだろう。