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 米DARPAが主催するロボットのコンテスト「DARPA Robotics Challenge(DRC)」の決勝戦(finals)が2015年6月5~6日(米国時間)に開催され(関連記事)、韓国KAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)が優勝した。

優勝したKAISTのチーム

KAISTのロボットがドリルで壁に穴を開けるタスクに挑戦している様子

 DRC決勝では、クルマの運転や階段の昇降など8種類のタスクを達成するごとに1ポイントが与えられ、その合計ポイントで競う。競技は2日間に渡って2回行い、高い方のポイントを取る。ただし、同じポイントのチームがいた場合は、達成した時間の短さで優劣を決めるルールとなっている。

最短タイムを達成した瞬間、オペレーター席から飛び出し歓喜するKAISTのチーム。右端がリーダーのKAIST教授のJunHo Oh氏

 今回、三つのチームが8点を獲得したが、そのうちKAISTは44分28秒ともっとも短い時間でゴールし、優勝を決めた。2位と3位の顔ぶれは、奇しくも2013年12月に開催された予選(trials)と同じである。

 2位が米国フロリダ州の大学系研究機関であるIHMC(Institute for Human and Machine Cognition)から成るチーム 「IHMC ROBOTICS」、3位はロボット工学の名門である米Carnegie Mellon University(CMU)のNational Robotics Engineering Center (NREC) から成る「TARTAN RESCUE」である。タイムはそれぞれ50分26秒、55分15秒だった。

日本勢は最高10位

 日本からの参戦チームは、産業技術総合研究所から成るチーム「AIST-NEDO」が10位、東京大学の稲葉・岡田研究室から成るチーム「NEDO-JSK」が11位、同研究室のもう一つのチーム「HRP2-TOKYO」が14位、東京大学などから成るチーム(企業への委託開発)「Aero」が最下位、との結果だった。東京大学・中村研究室、千葉工業大学、大阪大学、神戸大学から成るチーム「NEDO-Hydra」は電装系のトラブルにより直前で出場を辞退した。

ロボットがタスクを達成するたびにスタンドでは歓声が沸き、盛り上がっていた

 決勝の上位チームは、大半が予選にも参戦したチームだった。そうしたチームと比べて、決勝で初めて参加したチームは、開発期間が短かったのは確かである。決勝戦の段階から初めて参加したチームの中では、4位のドイツUniversity of Bonnから成るチーム「NimbRo Rescue」がトップで、産総研はそれに次ぐ成績であった。

 DRCでは、各チームのオペレーター数名がガレージ内でロボットを遠隔操作する。ロボットに備えたカメラやLIDARなどのセンサーデータだけを基に操作する。下の写真は、2位のIHMCのチームの操作用の画面である。

IHMCのチームの操作画面。最後のタスクである階段の昇降をロボットに実行させているシーンである

 なお、DRCについては、7月10日創刊の『日経Robotics』にて詳報予定です。