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効率は約1.5倍に


 紫色LEDチップ自体も特徴的である。例えば、GaN基板上にGaN系半導体を積層して紫色LEDチップを作っている。いわゆる「GaN on GaN」のLEDである。このため、GaN系半導体層の結晶品質が高い。基板とGaN系半導体層の格子定数などの違いがほとんど存在しないので、転位と呼ばれる結晶欠陥が生じにくい。

 一般的な青色LEDチップは、サファイア基板上に作られている。GaN系半導体とサファイアとの格子定数などの違いから、転位が生じやすい。

 紫色LEDチップの形状も三角と独特である(関連記事)。一般的なLEDチップの形状は四角だが、これに比べて三角の方が、LEDチップの発光層から出る光がチップ外に出る効率(光取り出し効率)が高まる。

 結晶品質が高いことや光の取り出し効率が高いことから、光出力を投入電力で割って算出した「WPE(wall-plug efficiency)」は84%に達する。一般的な青色LEDは、WPEが50~60%にとどまるという。

 「droop(ドループ)」という問題が起きにくいことも特徴に挙げる。droopは、発光強度を高めるために駆動電流の密度を上げると、発光効率が低下してくる現象で、高輝度化の際に大きな課題になる。GaN on GaNであれば結晶品質が高まるので、サファイア基板品よりもdroopが起きにくいという。このため、GaN基板品は、サファイア基板に比べて電流密度を5~10倍にできるとした。

 ただし、GaN基板品でもdroopの問題を完璧に解決できるわけではなく、電流密度の向上に限界がある。