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著者| 若松 信康
 EMCジャパン マーケティング本部 プリンシパルマーケティングプログラムマネージャ

 ここでは、SSD(solid state drive)のエンタープライズ・ストレージへの適用の現状と今後の動向について、当社の取り組みを紹介しながら解説する。

 米EMC社は、SSDを搭載したエンタープライズ・ストレージを、業界で最も早く2008年に提供開始するなど、この領域での研究・開発にいち早く取り組んできた。その後もSSDの適用範囲を拡大し、2013年時点では六つの製品ラインに至っている。

SSDの適用領域の拡大

  エンタープライズ・ストレージにSSDの適用が拡大してきた背景には、主に以下の四つの要因がある。

1)CPUとHDDの性能差の拡大
2)データ量の増大とワークロードの多様化
3) 非構造化データを含むデータのリアルタイム分析のニーズ
4)ランダムIOを増加させる効率化技術

  HDDは、機械的な構造上、これ以上の性能向上が見込めないため、CPUとの性能差は10年ごとに100倍に拡大し、その性能差を埋める技術が必要となっている(図1)。また、2020年までに全世界のデータ量は50Z(ゼタ)バイトを超えるという想定もあり、それらをただ寝かせておくのではなく、そこから価値を生み出すべくデータを活用しようという機運が高まっている。

図1 CPUとHDDの性能差

 その中でデータ分析はリアルタイム性が重視され、分析対象も従来のデータベース内の構造化データだけではなく、データ量が爆発的に増えているファイルなどの非構造化データも対象となっている(例えば、画像解析と組み合わせたデータ分析)。今後はワークロードの多様化がさらに進むことから、従来のストレージ技術で重視されてきたストレージ容量単価の削減だけでなく、IOワークロードの最適化もコスト抑制のために重要となってきている。 一方で、容量単価を削減するためのストレージ・アレイの技術、例えばシン・プロビジョニング、圧縮/重複排除、スナップショットなどが、ディスクへのランダムIOの増加をもたらし、HDDによる遅延を増大させている。さらにサーバー仮想化によるIOの集約、デスクトップ仮想化による特定データ(OSを含むベースイメージ)へのIOの集中など、IOワークロード要件は厳しさを増す。

  こういった要件に対して、HDDよりもランダムIOの処理性能が高いSSDの活用が有効であることは疑う余地もない。しかしながら、SSDはしばしば高価な買い物と思われがちだ。SSDの価格は年率40%で下落しているとはいえ、容量単価でみるとHDDよりも高価である状況は、今後しばらく続く。そこで重要となってくるのが、いかに効率的にSSDのリソースを利用するか、という点である。そのために重要となるのが、以下の2点である。

  • SSDをどこに適用するか
  • 少ないSSDのリソースをいかに有効活用できるか

  この点について、EMCにおける製品への実装例を交えて紹介する。