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 広くはコラボレーションを支援するツールの総称。コラボレーションとは,業務上,関連してくるさまざまな担当者が,互いに協調しながら作業を進めていくこと。ただ一般に,コラボレーションツールといえば,ネットワークを介して共通の3次元データを見ながらコミュニケーションを行えるツールを指す場合が多い。

 「ビューワでもファイルを送れば共通の3次元データを見られる」と考える人もいるかもしれない。だが,コラボレーションツールの場合は,共通の3次元データを全く同じ視点で見られるという点に特徴がある。

 従って,3次元データを回転・移動させたり拡大・縮小すれば,ネットワークの向こう側の人の画面にも,その動きが反映される。アセンブリモデルの機構部をドラッグして動かすことのできる製品では,相手にその動きを見せることもできる。

 また,多くの場合,表示した3次元データ上にマークアップを施したり矢印を付加することができる。3次元データ上で対象部位を具体的に示しながら話ができるためコミュニケーションの効率が上がる。さらに,マークアップ機能では,イメージしている内容を線画で明示することも可能。マークアップの色を複数用意している製品では,人によって色を使い分けることで,だれが施したマークアップか判断することも容易になる。

 共有可能な3次元データは,製品によって異なる。ビューイング用のデータのみの場合もあれば,CADデータにも対応している場合もある。CADデータに対応しているものの中には,コミュニケーションの途中で3次元データを編集できるタイプのものも存在する。

 また,チャットやテレビ会議の機能を付加したものも存在する。チャットに関しては電話を併用すれば済むと思う人もいるかもしれないが,議事録としてチャットの内容を残しておけるものもある。モデムを利用してコラボレーションツールを使っている場合,電話回線が2本ないと電話が使えないというケースも発生するので,チャットの機能が役立つこともある。

 テレビ会議の機能に関しては,やはり相手の表情が見えるという利点が大きい。ただ,この機能を使うには電話回線などの通信回線が別に必要になることがあるので注意が必要だ。

 そのほか,コラボレーションの実施時期を予約しメンバーに通知するなどの管理機能を備えたものもある。

 性能面で注意しなければならないのは,レスポンスだ。ユーザーが完全に満足できるレベルには到達していない製品もある。通信回線の貧弱さが問題になっているケースもあり,製品側だけの問題とは片づけられないが,ユーザー側で運用面での工夫がある程度必要になっている点は否めない。入り組んだ部品モデルであれば不要な部分はカットしてしまうとか,大規模なアセンブリモデルであれば,不要な部品は省いておくといった工夫が必要になる。

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