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 電気2重層(Electric Double Layer)は,電解液などに浸した導体の界面に,正もしくは負の電荷やイオンが薄い層として並ぶ現象である。導体表面の電荷と電解液側に並んだイオンの2層を合わせて電気2重層と呼ぶ。この現象を利用して,電荷を蓄えるのが電気2重層キャパシタ(コンデンサ)である。

 電気2重層キャパシタは,用いる電解液の違いから,大きく水系と有機系の2種類に分かれる。水系の場合は,水の電気分解が発生するため電圧を高めにくいという課題がある。ただし有機系に比べて加工がしやすいという利点がある。一方の有機系は電圧を高めやすい。有機系に用いる代表的な電解液はプロピレンカーボネートなどである。

 電極には主に活性炭を用いる。活性炭は,ヤシガラなどを主原料に使い,比表面積を高めるための賦活処理を行った後,導電材や架橋材と混合してシート状に成形する。シート状に成形した後のアルミ箔の張り付けなどは,既存の2次電池と同様の手順で作製する。

 電気2重層キャパシタは,据置型VTRの普及に伴って市場を拡大してきた。据置型VTRでタイマー録画機能を実現するために,時計のバックアップ電源用としてコイン型の電気2重層キャパシタが採用された。

正と負の2重層
図 正と負の2重層
正極に陰イオンが集まり,負極に陽イオンが集まる。中心にはセパレータを設置し,正極と負極の短絡を防ぐ。電極には一般的に活性炭を用いる。2003年12月8日号より抜粋)

参考文献
岡村,「電気二重層キャパシタと蓄電システム 第2版」,日刊工業新聞社,2001年2月