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 米国のレーガン政権が設立した「産業競争力委員会:President's Commission on Industrial Competitiveness」が1985年にまとめたレポート「Global Competition The New Reality」のこと。米Hewlett-Packard Co.の社長だったJ. A.Young氏が委員長を務めていたことから,その名を取ってヤング・レポートと呼称する。

 このレポートは米国の産業競争力の向上を狙って作成されたもので,新技術の創造や実用化,保護などを提言した。米国政府はこのレポートを基に従来のアンチパテント政策からプロパテント政策に切り替え,知的財産権の保護を強力に推進することになった。これを機に1980年代に入って財政赤字と貿易赤字に苦しみ沈滞していた産業力が復活した。

 プロパテント政策による米国産業界の復活を目の当たりにした日本も1997年に特許重視のプロパテント政策に舵を切り,その5年後の2002年7月3日に知的財産戦略大綱を発表した。元特許庁長官の荒井寿光氏やキヤノン代表取締役社長の御手洗冨士夫氏などで構成する「知的財産戦略会議」が中心となって策定したもので,特許や著作権などの知的財産権を保護し,広く活用することで「知的財産立国」を標榜した。