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 巨大磁気抵抗(GMR:giant magneto resistivity)効果を示す膜の一種。スピンバルブ構造は,GMR効果を生み出すいくつかの構造の中でも比較的構造が単純で,弱い磁界でも抵抗が変化する。このため,既存のGMRヘッドは,すべてこの膜を利用している。GMRヘッドがしばしば「スピンバルブ・ヘッド」とも呼ばれるのはこのためである。

 スピンバルブ膜は米IBM Corp.が考案した。非磁性層(Cu層)を挟んで二つの磁性層を積層した構成を採る。磁性層のうち一方は,隣接する反強磁性層の効果によって磁化の方向を固定されている(ピン層)。もう一方は,ディスクからの磁界によって磁化方向が自由に動く(フリー層)。フリー層の磁化が動くと膜全体の電気抵抗が変わることを利用して,磁気的に記録された情報を再生する。