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 トランジスタの基板にバイアス電圧を印加することで,トランジスタのしきい値電圧(Vth)を制御する技術。チップの製造バラつきの影響を少なくできる。この結果,動作時のリーク電力を削減しやすくなる。

 半導体プロセスの微細化が65nm世代以降まで進むと,製造バラつきがチップ性能に及ぼす影響が大きくなる。例えば,同一または異なるウエハー上に作り込んだチップごとに速度性能が大きく異なるようになる。製造バラつきにより,トランジスタの速度が高速側にシフトした場合,動作時の不要なリーク電力が増加する。基板バイアス制御技術を利用して,製造バラつきにより高速側にシフトしたチップのVthを高められれば,動作時の不要なリーク電力を削減できる。

 米Texas Instruments Inc.(TI社)が90nm世代の携帯電話機用アプリケーション・プロセサ「OMAP2420」などに導入したのに続き,NECエレクトロニクスが65nm世代の携帯電話向け統合チップ「M2」で実用化している。