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 記録密度が1Tビット/(インチ)2以上のHDDを実現するのに必要とみられる記録方式の一つ。1Tビット/(インチ)2を達成できれば,3.5インチHDDの容量はディスク1枚当たり約1.4Tバイト以上になる。2011年以降の実用化を目指して開発が進んでいる。

 熱アシスト方式が必要になるのは,HDDの高密度が進むと,磁気的に記録したデータが周囲の熱の影響で消えてしまう「熱揺らぎ」の問題が顕著になるからである。熱揺らぎの問題を回避するには,記録媒体に用いる磁性材料の保磁力を高める必要がある。ところが保磁力が高くなりすぎると,既存のヘッドでは記録ができなくなってしまう。熱アシスト方式は,レーザで記録媒体を加熱しながらデータを記録することで,この問題を解決する。記録媒体を過熱すると保磁力が下がるため記録が可能になり,記録後に媒体が冷えると再び保磁力が高くなるので熱揺らぎに強くなる。

 ただし熱アシスト記録では,ヘッドの製造コストが大幅に上がる可能性が高い。記録ヘッドに半導体レーザ素子や導光路,近接場光発生機構などを組み込まなければならないからである。