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 トヨタ自動車が2016年1月18日に公表した新型「プリウス」の受注台数は、発売1カ月で約10万台に達した。2015年12月9日に発売した段階で約6万台の事前受注があり、約1カ月で約4万台を積み上げた。月販目標台数の8倍超に相当し、順調に見える。ただし先代の発売1カ月後の受注台数は約18万台。半分強にとどまった形だ。

 大きな理由の一つが、販売価格を引き上げたことである。新型プリウスの価格は約243万円から、税や補助金を考慮しないで先代と比べると、約40万円高い設定だ。先代より少ない受注台数は、想定内の結果と言える。

 価格を高くした背景には、トヨタが新型プリウスに求める役割を先代から変えたことがある。2009年に発売した先代の3代目プリウスは、205万円からという衝撃的な安さを打ち出し、「一部のエコ好き」のユーザーに向けたニッチなHEVを誰もが買える車両に変えた。3代目の世界販売台数は、2014年までの累計で200万台以上に達する。

 だがそうした“大衆車”として販売台数を重視する役割は、2011年末に発売した「アクア」に譲った。同車の価格は約180万円からで、プリウスより安い。大衆車としての役割を終えたプリウスは新型で、走りの性能を高めることに軸足を置いた。HEVの普及というよりも、HEVの価値を高める方向にした。