2020年までに中国が戦略的に推進する産業が明らかになった。中国国家発展と改革委員会が2017年1月25日に「戦略性新興産業重点製品とサービス指導目録」(以下、指導目録)を公開した。これによると、主要な重点産業として、新世代情報技術、先端設備とものづくり、新材料、バイオ技術、新エネルギー車、新エネルギー、省エネと環境保護、デジタル・イノベーションの8つを定めた。2016年12月19日に中国国務院が公表した「[十三・五]国家戦略性新興産業発展計画」をより具体化した内容となっている。
「指導目録」の中では、上記8つの産業について、合計40の重要な発展分野を定め、その中をさらに174の細目に分けて細かく技術などを紹介している。重点的に推進する製品とサービスの数は、合わせて約4000種類にもなる。
例えば、新エネルギー車産業について、(1)新エネルギー車製品、(2)充電と電池交換、水素充填、(3)製造と計測設備といった3つの重要な発展分野を明記したほか、(1)新エネルギーを使った完成車、(2)モータと制御システム、(3)新エネルギー車の電装部品、(4)プラグインハイブリッド車(PHEV)専用エンジン、(5)機電転換システムとエネルギー回収システム、燃料電池システムおよびキー・パーツ、(6)分散式交流充電スポット、(7)集中式快速充電ステーション、(8)電池交換設備、(9)水素ステーション用充填と保存設備、(10)電池製造設備、(11)モータ製造設備、(12)新エネルギー車専用製造設備、(13)計測設備といった、新エネルギー車産業の発展に必要となる、13の技術も示している。また、この中では、計129項目の製品や技術、サービスなども具体的に記述している。
2020年に向けて中国はどの産業にウエイトを置くのか、どの製品と技術に注力していくのかは、この「指導目録」を読めば、はっきりしてくる。中国での事業に関心のある方には、一読をお薦めする。
■「指導目録」リンク:「戦略性新興産業重点製品とサービス指導目録」