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 中国政府は2017年4月1日、河北省に副都心「雄安新区」を設置すると正式に発表した。首都北京から南に約130km離れた場所で、直轄市の天津との距離も同じく約130km。北京市、天津市、河北省の一体化を目指すプロジェクトの具現化で、首都としての北京市への権益の一極集中や社会インフラへの圧迫を緩和する狙いもある。

「雄安新区」の地理位置。北京と天津との距離はともに約130km
「雄安新区」の地理位置。北京と天津との距離はともに約130km
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 「雄安新区」は河北省の雄県、容城県、安新県の3県(日本の郡に相当)からなる。3つの県は「白洋淀」という湖を囲んでおり、現在、建設が進む北京新空港までは約60kmの距離になる。「雄安新区」はこの3つの県にまたがる100平方キロメートル規模でスタート。中期的に200平方キロメートルまで拡大、最終的に2000平方キロメートルの規模になる予定である。

 最初に移転するのは「首都機能と直接に関係のない部門」(新華社)。「中国石油天然ガス集団」や「中国航天科工集団」、「国家電網」といった中央政府が直接に管理する87社の国営大手企業の本部と、清華大学や北京大学といった大学や研究機関が第一陣として移転する可能性が高い。外国企業と、中国大手企業とのビジネス商談の場も今後は「雄安新区」に移るだろう。また、「雄安新区」の開発自体にも社会インフラ関連のビジネスチャンスが多いとみられる。

現在の雄県の様子
現在の雄県の様子
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 実際「雄安新区」の設置決定に伴い、現地の不動産価格が高騰した。中国政府は現在、上記三県の不動産取引と戸籍の新規登録(新生児を除く)すべて停止させている。