

スマート工場、企業の戦略

目次
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自動化も予知保全も、手軽なパッケージで実現可能に
Advantech社――シェア1位のIPCを基軸にサービス提供へ
モノからコト、ハードウエアからソフトウエアやサービスへと価値の源泉が移行するといわれて久しい。IoT(Internet of Things)やスマート化は、その流れをさらに加速させるだろう。とはいえ、長らくハードを手掛けてきた企業が、いきなりソフトやサービスに軸足を移せるかといえば、実際にはなかなか…
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“ロボットの国”が推進する、もう1つのインダストリー4.0
チェコ――IoTやAIに研究開発リソースを集中
第4次産業革命を意味する「Industrie 4.0(インダストリー4.0)」といえばドイツの“専売特許”のように思えるが、ほぼ同じ言葉を掲げて製造業をはじめとする産業のスマート化を推進している国がある。そのドイツと国境を接するチェコだ。チェコの産業貿易省が起草し、2016年8月に同国政府が承認した…
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あまねく行き渡るAI、その“受け皿”が必要だ
ルネサス エレクトロニクス――末端の知能化を推進
スマート工場の「スマート」には多くの意味が含まれているが、その1つに「知能化」がある。従来は決められた通りにしか動かなかった設備が、状況に応じて自律的に動くようになる。それによって、生産性や品質が向上するだけではなく、マス・カスタマイゼーションのような新しいビジネスモデルに踏み出せる。それこそがスマ…
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まずは文字認識、ディープラーニング導入で用途広がるマシンビジョン
MVTec Software社――“天才”たちの技術を一般のユーザーにも
マシンビジョン自体の活用は既に工場でも進んでいる。その用途は、品質検査や位置検出、文字読み取り、部品ピッキングなど多岐にわたる。ただし、それらはどちらかといえば大量生産に関するものが多かった。相応のスケールが見込める用途でなければ割に合わなかったからだ。
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生産現場が喜ぶアプリで、日本市場に切り込む
Bosch社――インダストリー4.0以前からソフトウエアに照準
産業用IoT(IIoT:Industrial Internet of Things)の活用を支援する「プラットフォーム」を提案する動きが、製造業界とIT業界の双方で加速している。これまで各社は個別の機器やITシステムによるビジネスを展開していたが、IIoTでは現場の機器から集めたデータをITシステム…
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米国西海岸から日本発のIIoTを発信
横河電機――足りない技術はベンチャーから学ぶ
製造業の生産現場のスマート化は、ディスクリート(組み立て)産業を中心に議論されることが多いが、同様の動きはプロセス産業でも見られる。このプロセス・オートメーション(PA)の分野で、産業用IoT(IIoT:Industrial Internet of Things)のプラットフォーマーの座を虎視眈々と…
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ついに動いた“業界の雄”、IIoTプラットフォーマーに針路
三菱電機――生産現場向けエッジコンピューティングに本腰
「あらゆるモノをつなげて、生産現場のデータ活用を支援する」。三菱電機が新たに提唱した産業用IoT(IIoT:Industrial Internet of Things)プラットフォーム「FA-ITオープンプラットフォーム」のパートナー企業向け説明会において、同社執行役社長の柵山正樹氏はこう高らかに宣…
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統合制御ロボットで自動化ラインを効率的に構築
ヤマハ発動機――システムインテグレーターの視点で開発
スマート工場の実現に向けて、ロボットに寄せられる期待は大きい。従来、工場におけるロボットの用途は「量産」「定型作業」と相場が決まっていた。だが、今後は「多品種少量」「非定型作業」への適用が期待されている。
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3つの「i」で生産ラインを賢く
オムロン――次世代を見据えてIPC事業に参入
このような流れの中で注目されているのが、産業用PC(IPC:Industrial PC)である。これまで、工場の生産ラインなどの制御を司るコントローラーとしては、特に日本ではPLC(Programmable Logic Controller)が多用されていた。しかし、生産ラインなどの現場でITの力を…
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トヨタも頼る実力者、目指すは“ラインビルダー”
ジェイテクト――中小企業の支援に勝機を見いだす
生産設備やシステムが相互に接続し、状況に応じて自律的に稼働する。そんな「スマート工場」に関する取り組みが加速している。センシングや通信などの要素技術が進化し、実現に向けた環境が整ってきた。しかし、そこには大きな課題が残されている。「誰がスマート工場の生産ラインを構築するのか」ということである。