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國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長
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國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長
図1●技術者向けコミュニケーション能力を向上させる道具
 今回、私の事務所に届いた質問は次の通りです。

【質問3】
 前回(第2回)のコラムで「QC7つ道具」が出てきました。7つのうち5つが小・中学校で学んだ道具であることに改めて驚き、義務教育は素晴らしいと思いました。一方で、ちょっと恥ずかしいのですが、「特性要因図」とは何でしょうか。学校では習っていません。加えて、「新QC7つ道具」というものをWeb上で見つけました。これは必要なのでしょうか?

 この質問に対する私の回答はこうです。

【回答3】
 「5W1H」もそうですが、日本の義務教育は素晴らしいですね。しかし、学校で教わったことを実務で生かす際には少々壁があるようです。学問と実務の違いですね。いずれにせよ、前述の5つの道具はExcelを使用し、すぐにグラフ化できることが社会人、つまり、技術者の条件です。新QC7つ道具について否定はしませんが、私は特に必要ないと思います。道具ばかりが存在すると、きっと「宝の持ち腐れ」と言われます。基本形のQC7つ道具、そして、それらをExcelで一気に作成できる実務ノウハウを、まずはしっかりと身に付けてください。

前回の課題

 さて、これまで紹介してきた通り、技術者に必要なコミュニケーションの道具は図1の通りです。

図1●技術者向けコミュニケーション能力を向上させる道具
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図1●技術者向けコミュニケーション能力を向上させる道具

 そして、前回紹介したQC7つ道具が図2です。

図2●技術者必携のQC7つ道具
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図2●技術者必携のQC7つ道具

 ここで抽出された自己研鑽の課題は以下の2つでした。覚えていますか。

[1]図表(パレート図とヒストグラム、散布図)をExcelで即座に作成できること。
[2]学校では教わらない、技術者必携の「特性要因図」を活用すること。

 このうち、[1]についてはExcel操作が主役となるので、これ以上の解説は省略します。少なくとも、有料セミナーや社内教育で取り上げるレベルの課題ではありません。あくまでも自己研鑽のレベルです。理解できない場合は、仲間同士で教え合いましょう。「技術者としてのスタートは技術ではなく、コミュニケーション力(第1回を参照)」なのですから。

 一方、特性要因図については、間違ったものが世の中に蔓延しています。そこで、ここでは基本形を伝授しておきます。特性要因図は、学校では教わらない、技術者必携の道具です。

技術者必携の特性要因図とは?

 図3に示す特性要因図は、「魚の骨」や「フィッシュボーン」などと言う場合があります。しかし、論文や壇上での発表の場合は「特性要因図」の用語を使う方が無難です。

図3●4Mで切る特性要因図の例
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図3●4Mで切る特性要因図の例