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※この記事は、2016年11月28日から29日に開催された「パワーエレクトロニクス・サミット2016」(日経エレクトロニクス、日経テクノロジーオンライン主催)における上野雅之氏の講演『東海道新幹線における技術開発――SiC採用の駆動システムを搭載したN700Sの開発について』の内容を編集したものです。今回はその第2回です。前回はこちら

CIの小型軽量化=車両進化の歴史

 新幹線の架線は、少し特殊で2万5000Vの単相交流だ。新幹線1編成(16両)では、2万5000V・1000Aを上限とし、パンタグラフで集電し、トランスで電圧を下げる。これをコンバーターで直流に変え、インバータで三相交流を作ってモーターを駆動する(図1)。この構造で基本的に4個のモーターを駆動する。回生ブレーキでは、ブレーキを掛けるとインバーターからコンバーターに電気が流れ、三相交流から直流ステージを経て単相交流として架線に帰っていくシステムとなる。

図1 主回路システムとは
図1 主回路システムとは
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 このコンバータ(C)とインバータ(I)は、当初は別々の装置として作られていた。しかし、大きさや重さの面で一体化したほうがいいということになり、300系で初めて「CI」という名前で一体化した。実は一体化したCIの小型軽量化が29年間の開発の歴史であり、新幹線の進化に非常に重要な位置を占めた。