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 2016年11月に中国・北京で開催された「Display Innovation China 2016/Beijing Summit」(特設サイト)では、有機ELが大きなテーマだった。ディスプレーメーカーをはじめ多くの企業が有機ELの技術、製品、投資に関して講演した。

 この中で、筆者の興味を引いた3件の講演を紹介する。工場建設に携わる中国S.Y.Technology, Engineering & Construction社(世源科技工程)と、インクジェット印刷方式の装置を開発している東京エレクトロンおよび米Kateeva社である。現状の有機ELディスプレーの製造でキーとなっているのが、有機EL材料の蒸着工程だ。今後のフレキシブル有機ELを低コストで実現するためには、インクジェット方式などの印刷方式の必要性がうたわれており、装置メーカーや材料メーカーによる開発が進められている。

中国のディスプレー投資規模を俯瞰、世源科技

 中国のディスプレー工場を建設している世源科技工程の楊光明氏(工芸所所長)は、中国ディスプレー投資の全体像を俯瞰する講演を行った。積極的な投資が続く中国のディスプレー工場の数は、第4.5世代以上で既に40を超えている(図1)。このうち、第6世代と第8.5世代がそれぞれ12ラインで主流となっており、さらに第10.5世代/第11世代ラインもある。

図1 中国内の第4.5世代以上のディスプレー工場
図1 中国内の第4.5世代以上のディスプレー工場
ピンク色は大型液晶、水色は中小型の液晶および有機EL、緑色は中小型液晶、黄色は中小型有機ELの工場を示す。計画を含めて40以上のラインがある。
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 楊氏は、これらの工場の統計分析から、幾つかの特徴を浮かび上がらせた。まず、投資総額が2020年までに8000億人民元を超えること、そして中小型有機ELが液晶を上回ること、さらにはフレキシブル有機ELの投資が圧倒的に多いことなどである。