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原価改善活動にも設計力が必要

 原価管理活動のもう1つである「原価改善活動」は、「製品別原価改善活動」と「機能別原価改善活動」に分けられる。

 一般に原価は、金型費や、設備費、素材費、購入部品費、直接加工費(間接材経費を含む)、製造間接費、一般管理費、販売管理費などで構成される。これらの費用低減に製品単位ごとに取り組むのが「製品別原価改善活動」だ。一方、工場に共通する油脂や消耗部品などの間接材経費の低減や、省エネルギー、物流コストの改善などは「機能別原価改善活動」である。

 前者の「製品別原価改善活動」には、「設計力」が必要だ。この活動は設計変更(設変)が伴う。マイナー設変で済む小変更もあれば、少し大きな変更となるメジャー設変もある。いずれにせよ、設計変更は「変化点」であり、品質不具合の危険性をはらむ。不具合対策で設計変更をするとき、1つ変えればよいところを、「念のため」「安心のため」などと言い、数カ所を同時に変え、新たな品質不具合を引き起こすことは珍しくない。

 原価改善も同じだ。品質不具合未然防止のツールである「DRBFM」における変化点に対し、不具合モードや原因を十分議論して、抜けのない設計処置をとることが大切だ。もちろん、設変出図時は、出図チェックシートに基づく出図検討会を開くことも忘れてはならない。

 まとめよう。「原価管理」は、原価目標を設定し、現状を正しく把握して、目標と現状のギャップを解消するための活動である。この活動は、流動前製品を対象とする「原価企画」と、流動中製品を対象とする「原価改善」に分かれる。原価企画は原価目標達成の取り組みであり、「C」に焦点を当てた「設計力」そのものである。原価改善は原価低減の活動であり、その中で設計変更が伴う「製品別原価改善活動」は、品質不具合を起こさないように「設計力」を活用しなければならない。

 原価管理の取り組みに設計力が生かされてているか、一度振り返ることも大切だ。