PR
ワールドテック 代表取締役、元デンソー設計開発者 寺倉 修 氏
ワールドテック 代表取締役、元デンソー設計開発者 寺倉 修 氏
[画像のクリックで拡大表示]

 スズキが燃費測定を違法な方法で行っていた。内容は異なるにせよ、三菱自動車だけではなかった。昨年(2015年)はドイツVolkswagen(VW)社の排出ガス規制値違反があったが、日本メーカーは別だと思っていた。

 今から20年余り前の米国ロサンゼルス地震で高速道路の橋桁が落下した。その時は日本国内の高速道路は構造が異なるので、そのようなことは起こらないと専門家が言っていた。私もそうだろうと思ったことを覚えている。だが、1年後に発生した阪神・淡路大震災で日本の高速道路もあっけなく倒壊した。

 日本のものづくりも、ゆっくりと「神話の世界」に入りつつあるとの思いがするのは私だけだろうか。

 自動車および自動車部品メーカー800社余りが会員となっている全米自動車産業グループ(AIAG)では、品質不具合のお客様への影響度(Severity of Customer effect)を1~10までのランクに分けている。例えば、6ランクは補足機能不具合(快適・利便機能不良など)、8ランクは基本機能不具合(始動不良、エンストなど)である。10ランクは人命に危険を及ぼす不具合だが、政府規制違反(Noncompliance to Government Regulation)もこの最上位の10ランクに位置する。

 つまり、政府法令である燃費規制値や排出ガス規制値の違反は、絶対に起こしてはいけない品質不具合なのである。