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日本の“ものづくり”は本当に凋落したのか?

 日本は製造立国であり、製造業は我が国経済を支える中心的存在であることは言うまでもありません。ところが近年、日本の“ものづくり”の凋落が多く語られるところとなっています。本当にそうでしょうか?

 “ものづくり”は大きく「素材」「部品」「商品」に分けることができます。これを日本の輸出品総額(約70兆円)に置き換えると比率は1:1:2となります(図1)。日本の“ものづくり”を語るとき、我々も目にする機会が多い「商品」、すなわち家電やAV機器・モバイル機器などについて、日本製「商品」の凋落が取り沙汰されてはいますが、輸出額の約半分を占める「素材」「部品」において日本は世界でも高い競争力を保有しています。例えば、米Boeing社に最新旅客機の炭素繊維を供給する東レ、自動車の軽量化に欠かせない超ハイテン(高張力鋼板)材などは日本の鉄鋼メーカーの独壇場です。

図1 ものづくりの3分類と輸出に占める割合
図1 ものづくりの3分類と輸出に占める割合
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