このアプリの特徴はAR機能だけにあるのではない。垂直方向に長い、いわゆる縦画像になっているのだ。スマホを垂直方向に持ったまま動画を撮影・視聴するのは日米を問わずに若者の傾向であり、それに合わせた画像サービスのテストなのである。

 NBAのデジタルプロダクトマネジメント部門のマイク・アレン上級副社長はサマーリーグの数試合で試合全部を縦画像で収録したとしている。「我々にはとても興味深く、新しいものが数日の学びで多くありました。来るシーズンに向けて何か検討するのは確かです」とコメントしている。

選手が試合で「ヘルメットカム」

 米プロゴルフのPGAツアーとターナー・スポーツは、テレビ中継と試合観戦の両方を補完・拡張する手段としてアプリ「PGA TOUR LIVE」を投入している。このアプリの特徴は、タイガー・ウッズやフィル・ミケルソンといった主要選手の試合中の全ショットの動画を視聴できる点にある。テレビ中継でも全ショットを放送することはできないので、テレビ中継を見ているファンにとってもアプリの視聴動機となるのだ。

 さらに大会会場にはWi-Fi環境が整備され、アプリには会場内の飲食、物販店、トイレなどの位置が示された地図機能も設けられている。これにより、会場で観戦しているファンの利用にもつなげようというわけだ。

 選手の視点映像のテスト配信を行ったのが屋内プロフットボール、アリーナ・フットボール・リーグ(AFL)とスポーツ専門ストリーミング企業のモニュメンタル・スポーツ・ネットワークだ。6月に行われたプレーオフで1チームに1人ずつヘルメットにライブ配信用カメラ「ヘルメットカム」を取り付け、その映像をライブ配信したのである。

屋内プロフットボールのアリーナ・フットボール・リーグ(AFL)で使われた、ライブ配信用のカメラを搭載したヘルメット「ヘルメットカム」
屋内プロフットボールのアリーナ・フットボール・リーグ(AFL)で使われた、ライブ配信用のカメラを搭載したヘルメット「ヘルメットカム」
(写真:AFL、モニュメンタル・スポーツ・ネットワーク)
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