ヘルメットにカメラを内蔵してテレビ中継で使う試みは、1990年代にもプロアメリカンフットボール、NFLの下部リーグなどでも試みられたことがあるが、カメラの大きさと画像の揺れなどから失敗に終わっていた。それが、カメラが小型化されたのと、ウエアラブルなライブストリーミングのプラットフォーム企業であるアクションストリーマーが画像安定ソフトを開発し、今回の投入に至ったのである。

 AFLはメジャーなリーグではないこともあって、ヘルメットカムでの配信にどれほどの視聴数があったかは明らかになっていない。ただSNSに投稿されたヘルメットカムのハイライト動画は平均1万回も視聴されている。米インテルやNTTによる擬似的に自由視点映像を生成するシステムも開発が進んでいるが、こうした生の映像展開も今後増えるかもしれない。

 ファンがツイッターを通じてカメラをコントロールし、自分だけの映像を得る試みも行われた。米プロサッカーのメジャーリーグサッカー(MLS)で8月24日に開催された、ロサンゼルスFCとロサンゼルス・ギャラクシーの一戦だ。コーナー脇にリモート仕様の一眼レフカメラが設置され、ファンが「#LALookIn」というハッシュタグをつけてツイートすると、カメラがシャッターを切り、その画像をツイートしたユーザーにリプライするという仕組みだ。この試みの成否は不明だが、能動的なアクションの実感を得られる試みだといえるだろう。

MLSはファンが「#LALookIn」というハッシュタグをつけてツイートすると、カメラがシャッターを切り、その画像をツイートしたユーザーにリプライする試みを行った。写真は8月24日に開催されたロサンゼルスFC対ロサンゼルス・ギャラクシー戦の様子
MLSはファンが「#LALookIn」というハッシュタグをつけてツイートすると、カメラがシャッターを切り、その画像をツイートしたユーザーにリプライする試みを行った。写真は8月24日に開催されたロサンゼルスFC対ロサンゼルス・ギャラクシー戦の様子
(図:ツイッター)
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